事業報告
 平成26年度
子どもの体験活動支援者等セミナー

 平成26年6月17日(火)に「子どもの体験活動支援者等セミナー」を開催しました。
自然体験や職場体験等子どもを対象にした体験活動の事業を担当する指導者を対象に、「実体験を重視した教育の推進」を図るための研修を通して、体験活動を支援する指導者の資質・能力の向上を図る目的で、平成24年度より実施しているセミナーです。           






講義 自然体験活動のリスクマネジメント
           講師:下関市深坂自然の森 森の家下関 所長 井上 桂氏
 午前中は大研修室でリスクマネジメントに関する講義でした。危険をいかに察知、分析、対処するのかを教わりました。また、野外活動に持っていく装備についても詳しく教わりました。専門的な言葉の中にも、「まずはお持ちの救急箱に入っているガーゼの消費期限を見てみてください。(装備の点検)」と、すぐにできることのアドバイスもいただきました。
参加者の方の声
リスクマネジメントを今まで考えていなかったなぁと気づきました。とても具体的なイメージができたのですぐ実行に移せそうです。
何か起こった時の引き出しは、多いほどいいと思います。落ち着いて思い出したいと思います。
 装備品の重要性をひしひしと感じました。

 午後はファーストエイドの研修としてテーピングの実習です。三角巾の使い方や、登山中に捻挫をして、歩いて下りなければならない時の応急処置として、テーピングをセンタースタッフの足を実際に使って習いました。
参加者の方の声
ねんざをした際の対処の仕方がわかって大変勉強になりました。必要なものをしっかり考えなければとおもいました。
備えあれば憂いなし、指導者として身に付けておくべきことがよく分かりました。あらゆる条件の中でどう対処すべきか考えないといけないですね。

 その後センターの裏山に出てグループごとに傷病者搬送の訓練を行いました。使うのは既製品の担架ではなくリュックに竹を通して作った緊急用の担架です。
おりしも外は雨。しかし井上先生は「こういう悪天候だからこそ良い学びになります。」と雨天での研修になりました。
裏山の頂上で倒れている傷病者役(スタッフ)を担架に乗せ、急な坂を下りていきます。途中(井上先生の設定で)傷病者が不調をうったえますが、それぞれのグループで対処して無事に集合場所の広場まで運ぶことができました。
中々ハードな実習でしたが、これからのシーズンに向け、より実践的な内容になったと思います。
参加者の方の声
「実際に初めて人を搬送しました。とても大変でした。このような状況にならないように気を付けると共に、実際になってしまったことも考えて、良い体験になりました。」
「雨の中の実習は大変だったけど、悪コンディションの方が事故が起こりやすいので良い経験になったと思います。」
 セミナーを終えて
 【参加者の方の声】でもありましたが、アンケートの中に「実際にやってみて」「実践してみて」という言葉が多く書かれていました。ケガや事故はあってはならないことですが、もし起こった時に冷静に対処できるためにも、「実際にやってみる」「実践的な訓練をする」ことは必要です。これから夏休みに入ります。今回のセミナーで想定した場面が起きないことを祈りつつも、「もしも」の時の支えになっていただければと思っています。