事業報告
 平成30年度
和き・合い・愛ファミリーキャンプ 第3回目     
 期 日  平成30年12月1日(土)・2日(日)
 参加者  17家族(42名)、 ボランティアスタッフ 23名
 事業目的
 知的障がいのある児童・生徒とその家族を対象に、自然体験活動や集団で楽しみながら活動できるプログラムを通して、何事にも主体的に取り組む力や他者とふれあう力を育むとともに、達成感を味わわせます。また、保護者同伴で参加し、保護者間の情報交換等を通して、子どもの自立に向けた支援の在り方等について考える機会とするために開催しています。
 1日目
【和き・合い・愛 パンづくり】
 1日目最初の活動は、パンづくりでした。レストランのパン屋さんが予め準備してくれた生地を、それぞれ好きな形に成形する活動です。パンの生地は思ったよりも扱うのが難しく、なかなか思い通りにいかない様子も見られましたが、保護者の方やボランティアスタッフの力も借りながら、何とか自分だけのオリジナルパンを作り上げることができました。

和き・合い・愛 パンづくりの様子


【マカロニリースづくり/保護者座談会】
 子どもたちは、食材としてなじみのある「マカロニ」を使ったリースづくりの活動を行いました。サンタクロースやプレゼントの形をしたマカロニなど、好きな形のものを選びながら、台紙にボンドで貼り付けていきました。身近な食材を使った、ちょっと変わったリースですが、個性ある素敵な作品が出来上がっていました。
 保護者座談会では、社会福祉士の戸丸純一先生から、成年後見制度の活用の仕方やしくみについて、説明をしていただきました。質疑応答の時間は余裕をもって設定しましたので、質疑応答も十分にでき、満足いただけたのではと思います。保護者からは、「大変分かりやすく、勉強になりました。」という感想の声を多く聞くことができました。

 


【クリスマス音楽会】
 夜の活動はクリスマス音楽会でした。時期的には少し早いですが、クリスマスソングをみんなで歌ったり、合奏したりしました。合奏では、小学部・中学部の子どもたちは「あわてんぼうのサンタクロース」を、高等部の子どもたちは「ジングルベル」を、それぞれすずやタンバリンなどの楽器を使って演奏しました。30分足らずの練習時間でしたが、しっかりとリズムをつかみ、子どもたちは全員ステージに上がって発表をすることができました。保護者の方とボランティアスタッフは歌で参加してもらい、素晴らしい演奏になりました。
 また、昼間に焼いたパンをサンタさんがトナカイと一緒に運んできてくれました。自分たちで作ったパンはとても美味しかった、という嬉しい声をたくさんいただきました。

クリスマス音楽会の様子


 
 2日目 
 【和き・合い・愛 家族チャレンジ】
 3回のキャンプの最後の活動は、それぞれのご家族で3つの活動(ハイキング、ウォークラリー、紙すき・はがきづくり)から選択して、チャレンジするプログラムでした。
 ★Aコース:峯尾展望台ハイキング(片道約4km)

峯尾展望台ハイキングの様子 峯尾展望台ハイキングでは、展望台までの約4kmの道のりを、フィールドビンゴを楽しみながら歩きました。フィールドビンゴは、「水の音」「動物」「赤いもの」などビンゴカードに書かれたお題を自然の中から見つけていくゲームです。家族やボランティアスタッフといっしょにいろんなものを見つけては喜ぶ姿が見られました。そして、参加家族全員が自身の力で目的地まで到達することができました。展望台では、温かい飲み物でホッと一息した後、篠栗の町を一望できる風景をバックに記念撮影を行いました。距離的には一番長いコースでしたが、多くの家族のチャレンジがありました。

 ★Bコース:篠栗町中ウォークラリー(片道約2km)

篠栗町中ウォークラリー ウォークラリーでは、家族ごとに篠栗駅付近までの約2km道のりを、写真のマップをたよりに歩きました。途中休憩もはさみながら、ご家族のペースでゴールを目指しました。普段歩くのがあまり得意じゃないと言っていた子も、ご家族やボランティアスタッフに励まされながら、懸命に歩く姿が見られました。最後は見事全家族、迷うことなくゴールをすることができました。達成感に満ちた子どもたちの表情や、お子さんの頑張りを嬉しそうに見つめる保護者の方の笑顔がとても印象的でした。

 ★Cコース:紙すき・はがきづくり

紙すき・はがきづくりの完成品 紙すき・はがきづくりでは、家族ごとに牛乳パックを使用して、はがきづくりに挑戦しました。まずは、はがきの材料づくりをしました。はさみを使って、四角形に牛乳パックを上手に切り、鍋で煮出した後、柔らかくなった牛乳パックのビニール部分をテンポ良く剥がし、素材になる紙の部分を楽しそうに小さくちぎる姿がとても頼もしかったです。次は、はがきの飾りになる紅葉や銀杏の葉を探しに散策に行きました。家族と気持ち良く散策している姿は、とても楽しそうでした。最後は、はがきの水分をタオルや新聞で力強く切り、素敵なはがきが仕上がりました。家族で力を合わせ協力して完成したはがきは、とても素敵でした。


 参加者の声
子どもの体力や、やりたいことに合わせて選べるのはとてもありがたかった。
最初は不安でしたが、3回参加でき、大変良かったと思います。子どもも次も行きたいと言っていたので、楽しかったのだと思います。センターの職員・指導員の方、またボランティアの方々には本当に感謝しています。本当にありがとうございました。
来年もぜひ申し込みたいと思っています。本当にいろいろ企画してくださってありがとうございます。勉強会もとても参考になりました。
1年半ぶりにボランティアの子と再会。安心して一緒に過ごすことができ、楽しいキャンプの思い出が一つできました。スタッフの方々のご配慮にとても感謝しています。ありがとうございました。

 
 全体をとおして
 子どもたちの体力や興味関心の対象、得意なことや苦手なことなど個人差が大きい中で、どのようなプログラムを組もうか、試行錯誤した半年間でした。最後は選択できるプログラムを準備しましたが、自分たちが選んだ活動、ということもあり、どのご家族もいい表情で活動に取り組んでくださいました。ご家族のみなさんやボランティアスタッフの温かいご支援により、今年のキャンプも終えることができました。本当にありがとうございました。