三毛門神楽
【みけかどかぐら】

三毛門神楽
【開催場所】
豊前市 春日神社
【開催日】
12月第1土曜日
【指定】
福岡県指定無形民俗文化財
【アクセス】
JR三毛門駅から車で3分

【由来等】
 民俗芸能学会の柏木實氏によると、豊前神楽の成立は15世紀〜16世紀にかけてではないかと推察されている。1877(明治10)年頃、沓川神社大宮司の高橋勝正の指導で沓川神楽講と三毛門神楽講が発足されたといわれているが、高橋家やその詳細については不明。

【活動の歴史】
 明治初年の神仏分離と廃仏毀釈で各地の社家神楽が廃止された。1869(明治2)年に田川郡香春宮の社家が上京した時、神祇官により面と毛頭の使用を禁止され復古的な弊神楽が強制される。しかし氏子たちに神楽が伝授されて復活し、1877(明治10)年頃、豊前神楽が6つに分かれる。地元では三毛門神楽が豊前市の中で一番古いと言い伝えられている。明治末期に神社が火災に遭い古文書や神楽道具も焼失する不運にみまわれる。火事の後400戸あまりの三毛門町三毛門村の住人でお金を出し合い衣装、その他を提供し、三毛門神楽を復興した。練習が厳しいため一時神楽講の人数が減ったが昭和47〜48年頃からまた神楽の良さが見直され始め今日に至る。

【芸能を行う理由・目的】
 かつては飢饉や疫病などの非常の際に行われる祈祷、現在は神社での五穀豊穣祈願

【舞・踊りの特徴】
 出雲流神楽(採物、能神楽)を主体としながらも、伊勢流神楽(湯立神楽)と修験道文化が融合された豊前独特の神楽形態といえる。江戸時代中頃以降に、仮面を用いた演劇性の高い神楽が豊前神楽に取り入れられたという。漁師町の気風を反映してか、舞いの動きは荒々しく激しい。そのため衣装の袖口を少し大きくするなどの工夫がみられる。三毛門神楽には蛭子(えびす)神楽という観客を巻き込んで一体となる舞いがあり、無病息災を願う滑稽さが持ち味で、昭和30年に山縣正勝氏と倉垣浩氏が創った創作神楽である。
民俗芸能では私たちが普段見ることのない道具や興味深い言い伝えなどがたくさんあります。


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