伊加利人形芝居
【いかりにんぎょうしばい】

楽器・道具等の特徴
 大部分の人形の頭は1889(明治22年)年頃に中津市より購入したといわれる。その後も幾度か購入され、適宜、修理されている。特に、初めに購入した分は、北原の代表的人形師「吉田久吉」製作であり、現存する61体(伊加利では匹と数える)中の39匹がその作である。伊加利人形芝居の頭(かしら)は、明治初期の北原人形浄瑠璃の姿を今に伝える貴重な歴史資料である。江戸末期〜明治初期の人形も数匹あり、地元の人形師、中園孫平作と推定される。伊加利人形は地元人形師の頭(かしら)に北原人形が加わり、一部に昭和の修理が加えられた物であるとされる。

禁忌についての言い伝え
 なし。

その他
 昭和29年時点では20数名の座員を擁したが、現在の会員数7名。中心の上演者は4名。昨年の上演は、歳旦祭以外では養老院と学校の2回のみである。要望はかなりあるが、人数の都合もあり応じられず、練習もほとんどできない。人形などの保存は伊加利人形倉庫に保存してある。年間運営費 15万円。頭1体でも、修理・色直し等を含めると約15万円程かかるという。また、現在は淡路まで送らないと不可能で、さらに、人形を操る糸などの部品は「くじらのヒゲ」を使用しているので、なかなか入手が困難な状態である。それでも、昨年に頭1体は修理した。北原人形は、人形浄瑠璃発祥の地と言われ、九州の人形芝居にも大きな影響を与えた淡路人形浄瑠璃の流れをくむ。北原人形を起源とする伊加利人形は、その正統を伝えている。








このホームページの情報は、2002年11月から2004年3月までの間に取材を行ったものです。
開催日などが変更になっている場合があります。
お問い合わせはこちら