事業の報告 平成26年度
  11.ひこさんわくわくキャンプ

ねらい
   聴覚に障害のある子どもたちに必要な情報を伝えながら体験活動の場を提供することで、自主性やコミュニケーション力を育むとともに、他者への信頼感や自尊感情を高めることをねらいとします。
期 日  平成26年12月25日(木)~ 27日(土)

       
参加者 27名

プログラム

第1日目【 12月25日(木)】
 時  間 活 動 内 容 
9:30~12:30 活動1「社会体験活動」(JR電車に乗って英彦山へ行こう)
13:00~13:30 出会いのつどい
14:00~16:30 活動2「カローリング」
19:00~20:30 活動3「ウィンターパネルシアターを楽しもう」

第2日目【 12月26日(金)】
 時  間 活 動 内 容 
9:00~11:00 サンビレッジ茜へ移動
12:00~15:00 活動4「人工芝スキー体験」
15:30~16:30 夜須高原青少年自然の家へ移動
19:00~20:30 活動5「星空観察」

第3日目【 12月27日(土)】
 時  間 活 動 内 容 
9:00~11:00 活動6「クラフト(キーホルダー作り)」
11:00~12:00 別れのつどい
13:00~15:00 活動7「社会体験活動」(JR電車に乗って家へ帰ろう)

                                      
活動の実際

《12月25日(1日目)》

活動1「社会体験活動」(JR電車に乗って英彦山へ行こう)
 子どもたちは、小倉駅・直方駅・博多駅・久留米駅に集合し、目的地までの運賃や出発時刻を調べ、JR電車を利用して新飯塚駅や原田駅まで移動しました。そこからは貸切バスに乗り換え、英彦山青年の家を目指しました。なかには、1年ぶりに再会した友だちと、楽しそうに会話をする子どもたちもいました。

活動2「カローリング」
 出会いのつどい終了後、カローリングをしました。カローリングは、氷の上で行うカーリングを室内でできるようにしたスポーツです。子どもたちは、コートの先にあるポイントゾーンに、ジェットローラーが止まるように動かして得点を競い合いました。
ねらいを定める様子 ローラーを動かす様子

活動3「ウィンターパネルシアターを楽しもう」
 夕食後の活動では、子どもたちは英彦山青年の家の学習ボランティア「やまびこ」のメンバーによるパネルシアターを鑑賞しました。パネルシアターには、明るい中で行われるホワイトパネルシアターと、暗い中で行われるブラックパネルシアターがあります。パネルシアターでは、パネルボードの上で、歌や話に合わせて次々と絵が替わり、ストーリーが展開されていきました。
ホワイトパネルシアターの様子 ブラックパネルシアターの様子
《12月26日(2日目)》

活動4「人工芝スキー体験」
 貸し切りバスで、サンビレッジ茜に移動して、子どもたちは「人工芝スキー」体験をしました。約半数の子どもは、初めてのスキー体験でした。子どもたちは、インストラクターから説明と注意を受けた後、スキー板を着けて滑りはじめました。恐る恐る転ばないようにゆっくり進んでいく子どもたちでしたが、しばらくすると慣れてきて上手に滑ることができるようになりました。
 
勢いよくすべる子どもたちの様子 リフトに乗る子どもたちの様子
活動5「星空観察」
人工芝スキー体験の後、夜須高原青少年自然の家に移動しました。子どもたちは、夕食後にスタードームで星空観察をしました。スタッフから月の見え方や冬の星空の様子について説明を聞いた後、天体望遠鏡で月とプレアデス星団(すばる)の観察をしました。
観察のポイントを聞く子どもたちの様子 大型双眼鏡でプレアデス星団(すばる)を観察する様子
 
 200㎜の大きな屈折望遠鏡で月を観察する様子

《12月27日(3日目)》 
 
活動6「クラフト(キーホルダー作り)」
 最終日の3日目、子どもたちは、間伐材を使ってキーホルダー作りをしました。子どもたちは、紙やすりで表面を整えた後、思い思いに絵や模様を描いていきました。 
協力してのこぎりで切る様子 色つけをする様子
別れのつどいの様子 電車の乗車体験の様子 
 
活動7「社会体験活動」(JR電車に乗って家へ帰ろう)
別れのつどい終了後、バスに乗って駅まで行き、目的地までの運賃や出発時刻を調べ、自分で切符を買って、JR電車に乗って帰りました。  

全体をとおして 
 「ひこさんわくわくキャンプ」は、平成16年に県の事業として、聴覚に障害のある子どもたちの体験活動の機会と場の充実を図ることを目的としてはじまりました。子どもたちが安全で円滑に活動できるようにするために、手話のできる学生ボランティアが15名参加しています。今回のキャンプで、子どもたちと「冬の自然を楽しもう」「友だちと協力してチャレンジしよう」というめあてを立てました。子どもたちは、人工芝スキー体験や星空観察をとおして冬の自然を楽しみました。キーホルダー作りやカローリングなどでコミュニケーションを図りながら活動しました。集団生活の中での様々な活動をとおして、仲間との友情やボランティアとの交流を深め、体験活動に意欲を持って取り組むことができました。