事業の報告 平成26年度
  10.家族でスローライフin英彦山~冬編~

ねらい
   参加家族に、地元の食材を用いた調理を協力して行う場を提供し、その地域で生産された旬の農産物を生産者との交流を図りながら安心して消費する「地産地消」の考えを学んでいただく。また、昔の遊びを体験する中で、家族で触れ合い共に喜びながら家族の一体感を深めていただきたいと思い、この事業を計画しました。
期 日  平成27年2月22日(日)

       
参加者 32名(10家族)

プログラム
       
         
 時  間 活 動 内 容 
10:00~10:30 出会いのつどい【彦山総合センター】
10:30~12:00 活動1 ほうとう作り・焼き芋体験
12:00~13:00 活動2 昼食(春・秋編スライドショー上映)
13:00~14:00 活動3 パネルシアター鑑賞
14:00~15:00 活動4 昔遊び(紙トンボ・お手玉・けん玉)
15:00~15:30  別れのつどい

                 
             
活動の実際

【出会いのつどい】
 参加家族は、ほうとう作り、パネルシアター、昔遊び等を楽しみにして、JR彦山駅近くの彦山総合センターに集合しました。この事業を通じて知り合いになった家族同士が再会を喜ぶ姿が見られました。各家族の自己紹介では、「他の家族との出会いが貴重な財産となった。」「スローライフの春編・秋編での調理体験が家庭でも生かされている。」との声が聞かれました。田植えや稲刈りの話が出た時には、参加者の方々にたくさんの笑顔が見られ、和やかな雰囲気で活動を始めることができました。
御家庭でのスローライフの実践を話されました。  参加者はこの日を楽しみにして
いらっしゃいました。

活動1「ほうとう作り・焼き芋体験」
参加者は、山梨県の郷土料理「ほうとう」を、麺作りから行いました。「小麦粉をこねるのは初めて」という小学生もいて、楽しそうにこねていました。
 また、これまでの調理体験を生かして、慣れた手つきで包丁を使って野菜を切る子どもの姿も見られました。ほうとう作りでは、親子で協力して調理する場面が多く見られました。保護者からは、「二才でも一緒に作れたので嬉しかったです。」「子どもが進んで作り、手を出すのは洗いものだけでした。頼もしく思いました。」との声が聞かれました。
「これくらいでいいかな?」 「こうやって切るのよ。」
 「自分たちだけでもできるよ。」  「順調です!」 
 「僕だってしっかりこねられるよ。」       「私もだいぶ上達したでしょう?」

活動2「昼食・スライドショー鑑賞」
 参加者は、家族で力を合わせて作った「ほうとう」を、おいしそうに召し上がりました。それぞれ上手にできていて、「おかわりを何杯もして、お腹いっぱいになった」との声が多く聞かれました。食材は地元の道の駅で購入したもので、地元で採れた野菜を地元で消費する「地産地消」のスタイルを実践しました。
 また、圧力機能と密閉効果に優れた鍋に小石を詰めて約1時間かけて焼き上げた、地元おすすめのサツマイモが、甘くしっとりとした焼き芋に仕上がり、参加者の方々にとても好評でした。
 スライドショーの上映では、参加者は、春編の「田植え」や「サバイバルクッキング」、秋編の「稲刈り」や「ヤマメのつかみ取り」の様子を見て懐かしんでいました。
「あー、おいしい!!」   「何杯でもいけるよ!」 
「お味はいかが?」  「あー懐かしいね。」「あの時、楽しかったね。」

活動3「パネルシアター鑑賞」
 学習ボランティア「やまびこ」による、歌と光とパネルの出し物を鑑賞しました。7名の「やまびこ」さん達の出し物に大人も子どもも満足した様子で、「花咲き山がとても良かった。歌もとても楽しめました。」「にぎやかでとてもハッピーな気持ちになりました。」「アイディアいっぱいで楽しかったです。」との感想が聞かれました。
 美しい歌声が部屋いっぱいに響いていました。  絵もカラフルで素敵でした。
 
楽しいお話に引き込まれていきました。   思わず体が動き出しそうです。
活動4「昔遊び(紙トンボ・お手玉・けん玉)」
 最後の活動では、参加者はテレビやゲームがなかった時代から伝わる、昔ながらの遊びを体験しました。子どもはもちろん、大人も童心に戻り、遊びに夢中になっていました。
(紙トンボ)
  参加者は、室内で飛ばせる紙トンボを、牛乳パックと折り紙を使って制作しました。作り方を職員に習い、よく飛ぶように形を整え、色を塗るなど、自分のオリジナルの作品を完成させました。
(お手玉)
  職員がお手本を見せると、長く続くお手玉に驚きの声が上がりました。参加者は、片手で2つのお手玉を回すことを目標に各自で練習を行いました。次第に上達し、多くの人が出来るようになりました。
(けん玉)
青年の家の「けん玉名人」(職員)によるデモンストレーションでは、技を披露するたびに「オー」という驚きの声が漏れました。その後、参加者も「飛行機」、「燈台」や「リフティング大皿」という大技に粘り強く挑戦していました。
 「どう、じょうずでしょう?」 「意外とむずかしいなぁ。」 

参加者の声
・各編で沢山の家族と仲良くなれて楽しかったです。
・いつも笑顔で迎えていただき古里に帰って来たようです。安心して子ども達に自然の恵みを感じさせることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。(田植え、稲刈り、カカシ作り、どれをとっても貴重な体験でした。)
・3回を通してたくさんの経験をさせていただきました。とても良かったです。
・とても楽しかったです。来年度も参加したいです。
・とてもお腹いっぱいになったし、楽しい遊び等もあってよかったです。
・春、秋、冬とお世話になりました。日常は時間に追われてゆっくり家族と過ごすことが難しいので、ゆっくりとできる貴重な時間となり、有難く思っています。今日は、ほうとう作りや昔遊びができて楽しかったです。
・毎年いろいろな体験をさせていただき、ありがたく思っています。準備や片付け等、スタッフの方々に感謝します。来年度もぜひ参加したいです。
全体をとおして
 当日は小雨が降っていましたが、降雪や道路の凍結はなく、予定通りに活動を行うことができました。
 ほうとう作りでは、家族で協力して調理する中で、親子が触れ合う場面が多く見られました。参加者からは、調理体験プログラムに対する高い評価をいただき、満足されていることがわかりました。この体験が、家族のコミュニケーションを促進し、「食」に対する興味を高めることができたと考えます。
 また、お手玉、けん玉、紙トンボの昔遊びでは、大人も子どもと一緒になって夢中で取り組み、上手くいった時には、共に笑顔で喜びあう姿が見られました。本事業の目的であった、家族で喜びや楽しみを分かち合い、家族の一体感を深めていただくことにつながったと思います。参加者への評価票集計結果からも、本事業のプログラムに満足していただけたことがうかがえました。
当青年の家としては、ここで体験した活動を各家庭で生かして、家族での語らいを増やし、スローライフを実践していって欲しいと願っています。
 同時に、この事業を通じて知り合いになった家族同士が親しそうに一緒に活動されている姿からは、「他人や他の家族との関わり作りの素晴らしさと大切さ」を学ぶことができました。
 最後に、主催者として、楽しいパネルシアターを披露してくださった「やまびこ」のみなさん、今回は陰で応援してくださった上津野地区や、添田町生涯教育課の皆さんの支援に感謝いたします。
 来年度も、青年の家では、参加者の方々に満足していただける事業になるように、更なる活動の充実を目指したいと思います。