事業の報告 平成28年度
  1.家族でスローライフin英彦山 (第2回)
ねらい
  家族が一緒に農業や調理を体験することにより、伝統的な食文化や地産地消の取り組みを体感するとともに、英彦山地区の自然のすばらしさを体感しながら、ライフスタイルを見直すきっかけにすることをねらいとしています。
期 日  平成28年9月10日(土)~11日(日)

参加者 45名(13家族)

プログラム
第1日目【9月10日(土)】
 時  間 活 動 内 容 
10:20~10:50 出会いのつどい(上津野活性化センター)
10:50~12:00 活動1 農業体験をしよう
12:00~12:30 活動2 ヤマメのつかみ取り体験をしよう
12:30~13:30 活動3 郷土料理を味わおう
14:10~14:30 (英彦山観光りんご園へ移動)
14:30~15:30 活動4 りんご収穫体験をしよう 
15:30~16:00 (英彦山青年の家へ移動)
16:30~19:30 活動5 カレーライスを作ろう
19:30~20:30 活動6 キャンドルのつどいをしよう

第2日目【9月11日(日)】

 時  間 活 動 内 容 
7:00~10:00 活動7 野外調理をしよう(朝食、昼食、おやつ作り)
10:30~12:30 活動8 ふれあいウォークラリーをしよう
13:30~ 別れのつどい

具体的な活動
活動1 「農業体験をしよう」
 出会いのつどいの後、5月に苗を植え、黄金色に実った稲を鎌で刈り取るために、稲刈りを行う田んぼへ移動しました。初めて鎌を扱う子どもたちがほとんどで、うまく刈れずにいましたが、 上津野地区の方々の御指導のもと、次第に上手く刈ることができるようになりました。参加者は、自分で植えたものを自分で収穫することの楽しさを感じていました。 また、参加した保護者からは、「子どもたちに、稲を育てることの難しさ、お米の大切さを教えることができた。」という感想を聞くことができました。  
稲が大きく育ちました
   
↑稲刈りの仕方を教えてもらいました ↑親子で協力して稲を刈りました
   
 ↑みんなで上手に稲刈りができました  ↑最後に、コンバインで脱穀します

活動2 「ヤマメのつかみ取り体験をしよう」
 普段なかなか経験することのない生きた魚をつかむ体験をしてもらうために、子どもたちのヤマメのつかみ取りを行いました。子どもたちは、魚の泳ぐ速さに驚きながらもプールの中を 駆け回りながらヤマメを捕まえました。初めは怖がる子どももいましたが、次第にこつをつかみ、上手に捕まえることができるようになりました。また、数人で魚を追い込んで捕まえたり、 上級生が捕まえ方をアドバイスしたりするなど、子どもたち同士で協力する姿も見られました。
   
↑ヤマメを追いかける子どもたち ↑ヤマメをつかまえることができました

活動3 「郷土料理を味わおう」
 昼食では、上津野地区女性部の方が準備してくださった郷土料理に舌鼓を打ちました。「地産地消」の考えをもとに、地域で採れた食材で作られた料理を参加者に食べていただきました。 メニューは「上津野の新米」「豚汁」「タケノコの煮物」「キュウリの酢の物」「ナスのお漬物」等でした。特に、新米はあっという間に無くなってしまい、参加者のみなさんからは 「おいしい」という声がたくさん聞かれました。つかみ取りをしたヤマメも塩焼きにしておいしくいただきました。様々な食材から「命をいただく」ということを改めて感じた食事にもなったようです。
   
↑たくさんの郷土料理が準備されていました ↑つかみ取りしたヤマメを塩焼きにしました
 
笑顔いっぱいの食事になりました

活動4 「りんご収穫体験をしよう」
 英彦山観光りんご園に移動し、地産地消の考えや英彦山の魅力を知っていただくために、りんご狩りを行いました。園主の星野沢人氏からりんごの種類、おいしいりんごの見分け方や 収穫方法などについて話していただきました。初めてのりんご狩りという家族も多く、家族で話し合いながら、形や色がよいりんごを探し周っていました。
 
↑りんご収穫の方法を教わりました ↑おいしそうなりんごを選んでいます 

活動5 「カレーライスを作ろう」 
 英彦山青年の家に移動した後、家族で協力して作業することの楽しさを味わっていただくために、キャンプ場でカレーライス作りを行いました。 5月の第1回目は、地震の影響で1日開催となり野外調理ができなかったため、参加者からは、「宿泊できることを楽しみにしていた。」といった声が聞かれました。 家族ごとに薪を鉈で割り、火をおこして調理しました。家族で協力したり、参加家族同士で話をしたりしながらおいしいカレーライスを調理することができました。
 
↑親子で薪割りをしました ↑子どもたちも調理をがんばりました
 ↑蒔で火をおこし、調理中です ↑おいしいカレーができました 
 
活動6 「キャンドルのつどいをしよう」 
 夕食後は、キャンドルを囲み、1日を振り返るために、キャンドルのつどいを行いました。火を運んでくる火の女神や女神から分火してもらう火の守などの役割を子どもたちが行いました。 全てのキャンドルに火が灯された後、各家族から今日の感想について話してもらいました。その後、青年の家職員がレクリエーションを行い、笑顔で時間を過ごすことができました。
 
↑キャンドルの明かりの下、厳粛な時間となりました ↑みんなでゲームをし、盛り上がりました
 
活動7 「野外調理をしよう」 
 家族で協力して調理を行い、その楽しさを味わってもらえるように、朝食作り、弁当作り、りんごのおやつ作りを行いました。朝食では、ホットサンドとピザトースト、 ベーコンエッグなどを作りました。ホットサンドは、食パンにのせたレタスやハムなどの具材をアルミホイルで包み、それを牛乳パックに入れ、焼いたら出来上がります。 弁当は、おにぎりやゆで卵などを入れました。りんごのおやつは、前日英彦山観光りんご園から頂いた加工用のりんごを使いました。りんごを薄くスライスし、フライパンで焼き、 最後に砂糖と絡めて出来上がるとても簡単なおやつです。りんごの甘さにみなさん喜んでいました。たくさんの野外調理をして、子どもたちも積極的に仕事を分担し、 協力して調理することができました。家族みんなで調理を行う貴重な機会になったようです。
↑ホットサンド作りの様子です ↑おいしい朝食ができました
 ↑りんごを1センチ程度の厚さに切っています ↑フライパンでりんごを焼きます 
↑お弁当用のおにぎりを作っています  ↑片付けも協力して行っています 
 
活動8 「ふれあいウォークラリーをしよう」 
 自然の中で家族のふれあいを増やしてもらえるように、「天狗からの挑戦状」と題したウォークラリーを行いました。これは、花月(かげつ)という少年が天狗にさらわれる 『花月物語』という英彦山に伝わる話を取り入れた野外活動です。活動の最初に、花月少年がさらわれるまでの紙芝居をした後、青年の家周辺にあるチェックポイントで英彦山に 関する問題を解きながら、天狗にさらわれた花月少年の居場所を探していきました。花月少年の居場所を見つけられなかった家族もありましたが、家族で知恵を出し合いながら問題を解いたり、 青年の家周辺の自然の様子について話したりしながら、活動することができました。
   
↑チェックポイントを目指して進みます ↑問題を見つけて解いています
 
全体をとおして
 2日間とも、秋晴れの中、予定通りに活動を実施することができました。参加者からは「子どもたちにとって初めての体験も多く、目をキラキラさせて楽しく過ごせました。」等の声が聞かれ、 上津野地区での稲刈りや郷土料理を大いに楽しみ、ヤマメのつかみ取りやりんご狩りなどの体験ができたことを喜んでいました。 また、英彦山青年の家で行った野外調理、キャンドルのつどい、ふれあいウォークラリーなどの野外活動を通して、「同じ時間を家族で過ごすことで、1つ1つの出来事がしっかり思い出に残りました。」 「ランタン1つだけの夜は、いつもより子どもたちとの会話も増えました。」などの感想が聞かれました。今回、家族の間で普段できないような語らいが生まれ、結びつきが強まったことが 本事業の成果になりました。