事業の報告 平成29年度
  家族でスローライフin英彦山 第2回
ねらい
 家族が協力して生活体験活動、自然体験活動を行うことを通して、家族の生活スキルを育むことで、家庭の教育力の向上に資する。
期 日  平成29年9月9日(土) ~ 10日(日)

参加者 50名(13家族)

プログラム
第1日目【9月9日(土)】
 時  間  活 動 内 容
10:20~10:30 出会いのつどい(上津野活性化センター)
10:30~11:30 活動1 稲刈り体験
11:30~12:30 活動2 ヤマメのつかみ取り体験
12:30~13:30 活動3 郷土料理体験
13:30~14:00 活動4 家族の感想タイム
14:00~14:30 (英彦山観光りんご園へ移動)
14:30~15:30 活動5 りんご収穫体験
15:30~16:00 (英彦山青年の家へ移動)
16:30~19:30 活動6 親子でおにぎり作り&バーベキュー
20:00~21:00 活動7 英彦山ファイヤーナイト

第2日目【9月10日(日)】
 時  間  活 動 内 容
7:30~10:00 活動8 親子で手作り朝食(ホットドッグ、焼きリンゴ)
10:30~13:00 活動9 ふれあいウォークラリー
13:00~ 別れのつどい(英彦山青年の家キャンプ場)

具体的な活動
 
 9月9日(1日目)
   出会いのつどい

  参加者は添田町上津野地区にある地域活性化センターに集合し、「出会いのつどい」を行いました。主催者挨拶の後、上津野村づくり推進協議会の松﨑会長から歓迎の言葉をいただきました。続いて職員、ボランティアの順で自己紹介を行いました。

【上津野村づくり推進協議会会長からのご挨拶の様子】

活動1 稲刈り体験
  「食」に関する関心を高め、自然の恵みに感謝する心を育てるために、5月に苗を植えて、黄金色に実った稲を鎌で刈り取る体験を行いました。初めて鎌を扱う子どもたちがほとんどでしたが、上津野地区の方々の御指導のもと、保護者の援助も受けながら上手く刈りました。参加者は、自分で植えたものを自分で収穫することの喜びを感じていました。稲刈りを通して、上津野地区の方々との交流を深めました。
【稲刈りをする様子】

活動2 ヤマメのつかみ取り体験
 普段なかなか経験することのない生きた魚をつかむ体験をしてもらうために、子どもたちによるヤマメのつかみ取りを行いました。川遊びをする機会がない子どもたちにとっては、貴重な体験でした。子どもたちは、魚の泳ぐ速さに驚きながらもプールの中を駆け回り、ヤマメを捕まえました。初めはヌルヌルして嫌がる子どももいましたが、次第にコツをつかみ、角に追い込んだり、何人かで協力したりして、上手に捕まえることができるようになりました。
【ヤマメを捕まえる様子】

活動3 郷土料理体験
 昼食では、上津野地区の方が準備してくださった郷土料理をいただきました。「地産地消」の考えをもとに、地域で採れた食材で作られた料理を参加者に食べていただきました。参加者のみなさんからは「おいしい。」という声がたくさん聞かれました。特に、新米はあっという間に無くなってしまいました。つかみ取りをしたヤマメも塩焼きにしておいしくいただきました。様々な食材から「命をいただく」ということを改めて感じた食事にもなりました。

【郷土料理をいただく様子】

活動4 家族の感想タイム
 5月に持ち帰ったバケツ稲を育てた各家庭の喜びや苦労について、家族間で共有してもらうために、体験談を報告していただきました。どの家族からも水やりや日当たりの苦労について感想が出されました。バケツ稲には大きさなど成長の度合いの違いが見られましたが、どれも心を込めて育てられたものでした。上津野村づくり推進協議会の事務局長からは、バケツ稲について、一家族ごとにコメントをいただいたり、水や日当たりで成長の違いが出るという説明があったりしました。
【バケツ稲を観察する様子】 

活動5 りんご収穫体験 
 英彦山観光りんご園に移動し、秋の実りを堪能したり、英彦山の魅力を知っていただいたりするために、りんご狩りを行いました。園主の星野沢人氏からりんごの種類、おいしいりんごの見分け方や収穫方法などについて話していただきました。初めてのりんご狩りという家族も多く、家族で話し合いながら、美味しいりんごを探し回っていました。また、美しいりんご園の様子にも感動していました。
【りんご狩りをする様子】
 
活動6 親子でおにぎり作り&バーベキュー 
 英彦山青年の家に移動した後、おにぎり作りを行いました。ここでは、家族で協力して調理をする中で、子どもが中心になって調理を行えるようにしてもらいました。まず、5月の第1回目に行った野外調理の経験を生かして、親子で安全について確認し合いながら鉈で薪を割り、火をおこして米を炊きました。炊きあがったお米は、子どもたちが中心になっておにぎりにしました。次に、バーベキューを作るための具材の準備をしました。そして、炭に火をつけ、コンロで具材を焼きました。外で会話しながらいただく料理はとてもおいしく、笑顔の絶えない食事となりました。 
 
【おにぎり作りの様子】
 
【バーベキューをする様子】

活動7 英彦山ファイヤーナイト 
 入浴後、家族間の交流と家族の語らいの場をつくるために、炎を囲んでの英彦山ファイヤーナイトを行いました。まず、英彦山青年の家職員によるレクリエーションを行い、楽しく笑いあふれる時間を過ごしました。次に、炎を囲み、家族や家族同士でゆっくりと語らいました。最後に、天体望遠鏡を使って星を見る体験を行いました。当日は少し曇り空でしたが、雲の切れ間からきれいな星が見られました。日頃、人工的な明かりで生活を送っていますが、今回、暗やみを明るく照らす炎をじっと見つめることで、心が和み、自然と語らいの輪が広がりました。 
 
【英彦山ファイヤーナイトの様子】
 9月10日(2日目)
 
活動8 親子で手作り朝食(ホットドッグ、焼きリンゴ) 
 家族で協力して調理をして、その楽しさを味わってもらうために、朝食作りを行いました。今回の朝食作りでは、子どもたちが中心になって調理を行えるようにレシピを工夫しました。ホットドッグは、パンにソーセージ、キャベツやチーズなどの具材をはさみ、それをアルミホイルで包みます。そして、アルミホイルごと牛乳パックに入れ、焼いたら出来上がります。焼きリンゴは、前日英彦山観光りんご園から頂いた加工用のりんごを使いました。まず、りんごを薄くスライスし、フライパンで焼きます。最後に、砂糖と絡めてアイスクリームをトッピングすると出来上がります。子どもが調理できるように、保護者は子どもに包丁の使い方をやさしく教えていました。 
 
【ホットドッグ作りの様子】
 
【焼きリンゴ作りの様子】

活動9 ふれあいウォークラリー
 家族が自然を感じ、楽しみながら活動できるようにするために、ふれあいウォークラリーを行いました。まず、地図を見ながら問題が隠されている場所を見つけて、その問題を解きました。また、その途中に、「親子で時間内に木片を切る活動」「紙コップを時間内に積み上げる活動」「岩場を通り抜ける活動」という子どもたちが挑戦できる課題を設けました。青年の家周辺にあるチェックポイントを周りながら、家族の会話が自然とはずみ、楽しく活動ができました。 
 
【ふれあいウォークラリーの様子】

    別れのつどい
 別れのつどいの中で、各参加家族を代表して子どもたちに2日間の活動を振り返った感想を報告してもらいました。子どもたちは、楽しかった思い出を堂々と発表することができました。また、子どもたちの活動の様子を温かく見守る保護者の姿が見られました。 
 
【感想を報告する子どもたちの様子】

全体を通して
 2日間とも、秋晴れの中、予定通りに活動を実施することができました。上津野地区と連携し、家族が協力して生活体験活動、自然体験活動を行いました。参加者からは「子どもたちがたくさん働いてくれました。親も子どもをほめてばかりできて、子どもたちはうれしそうな表情でした。家でもこの調子でいきたいです。」「いつも親まかせの子どもたちですが、それぞれの活動で自分から用意をしていました。ほんの少し自立できたと思います。」などの感想が聞かれ、今回の活動を通して家庭の教育力の向上につながったと思います。


【上津野活性化センター前での集合写真】