事業報告

 令和5年度 社会教育基礎研修

市町村社会教育委員新任者研修会

 

 期日  令和5年7月7日(金) 

 参加者 53名

 趣旨   

  •  主として新しく委嘱された市町村の社会教育委員等を対象に、社会教育委員の役割や当面する社会教育の課題等についての研修を行い、生涯学習社会の実現に向けて社会教育活動の推進を図る。

 活動の様子


【説 明】「社会教育とは?社会教育委員とは?」

社会教育総合センター研修・情報室 社会教育主事補 植田 泰司 

 本研修は主として新任の社会教育委員を対象としているため、まず、社会教育の基本について、教育基本法や社会教育法、教育振興基本計画をもとに説明しました。
 次に、社会教育委員の基本的な職務について、社会教育法をもとに解説をしました。
 最後に、福岡県の現状と課題を挙げ、社会教育委員としての活動を促すとともに、本研修のオリエンテーションを行い、参加者の積極的な参加を促しました。

【研修1】〈事例発表〉「市町村社会教育委員としての実践活動」

中間市社会教育委員 木下 幸子 氏 



 中間市社会教育委員の木下幸子氏から、地域の活性化のために取り組んだ様々な実践を発表していただきました。具体的な事例として、遠賀川河川敷のこいのぼり祭りや大型商業施設での植樹祭等のイベント運営、救急救命講習をはじめとした各種講習会の開催等を紹介していただきました。
 また、①まちの実情を知り、②地域と行政の橋渡し役になり、③地域づくりに関わり、④社会貢献をすることを心掛けていることを挙げ、社会教育委員として大切にしたい心構えを示していただきました。
 参加者からも、自分の地域でできることについて前向きに考える感想が見られました。


【研修2】〈講話〉「これからの社会教育委員に期待されていること」

大分大学大学院教育学研究科 教授 清國 祐二 氏 



 大分大学大学院の清國教授から、社会教育委員の基本的な職務や期待されていることなどをご講話いただきました。
 地域づくりの要である社会教育委員として、変化し続ける社会に対応し、地域づくりをしていくことが重要であるということや、目標設定をする際に「掴みどころはつくるもの」だと考えて積極的に地域課題について協議することが大切であること等をお示しいただきました。
 また、変化し続ける社会の中で、社会教育に求められる役割や重要性が高まっているが、出発点として「コミュニケーション」を関係者で取ることが基本になることを説明いただきました。


【研修3】〈演習〉「これからのわたしにできること」
      ①「Shall we talk?」トーク・フォーク・ダンスで皆とつながろう
      ②「それって面白そう!」ワールド・カフェで意見を共有しよう

大分大学大学院教育学研究科 教授 清國 祐二 氏 



 講話に続いて清國教授から、地域住民の意見を集める2つの手法について実際に体験を交えながら演習を行っていただきました。
 前半は、「トーク・フォーク・ダンス」の手法を用いて、大人と子どものような立場・年齢等が異なる者同士でも交流が進む場づくりについて演習をしていただきました。参加者は笑顔で自分の意見を出したり、身を乗り出して相手の意見に耳を傾けたりしていました。
 後半は、「ワールド・カフェ」の手法を用いて、共通のテーマに対するアイデアを膨らませる交流の仕方について演習をしていただきました。参加者は、社会教育委員としてやってみたいことを積極的に交流し、社会教育委員として行動する意欲の高まりを感じました。




 参加者の声

~実践発表~
  • 地域のための多岐にわたる様々な活動を行動に移されて驚きました。身近な所から取り組みたいです。
  • 人との繋がりも大事、時には、おせっかいも必要、人柄も大事だと学びました。
~講話演習~
  • 社会変化に伴う社会教育委員の役割も日に日に変化していくことの大切さを学びました。
  • 独任制なので、一人一人の委員が何をしているのかわかりにくいし、「社会教育委員」の知名度を上げるために市報などに掲載してもらうのもいいとのこと。納得しました。
  • コミュニケーションの手法の参考になりました。活用してみたいと思いました。